山田洋次と寅さんの世界

困難な時代を見すえた希望の映画論

究極の山田洋次賛歌の書。『男はつらいよ』という映画が、社会と時代の困難に対して、なんらかの力をもちうることを教えてくれる。

著者 吉村 英夫
ジャンル 芸術・文学
出版年月日 2012/07/06
ISBN 9784272612277
判型・ページ数 4-6・272ページ
定価 1,980円(本体1,800円+税)

究極の山田洋次賛歌の書。『男はつらいよ』という映画は、無縁社会、自殺社会、そして3・11などの困難な時代に、ひとつの希望を与えてくれるものであり、映画が社会と時代に対して、なんらかの力をもちうることを教えてくれる。

はじめに     

第1章 解放された空間「とらや」 
1 それは希望                       
2 「とらや」はただいま食事中                  
3 柴又コミュニティ                      

第2章 小津安二郎を受け継ぐ山田   
1 監督五〇年                         
2 木下恵介の位置づけ                     
3 『東京物語』から『東京家族』へ              
4 認識と求道                         
5 「有能で厳密な」助監督                   

第3章『男はつらいよ』は《仮題》だった! 
1 新事実! 第一作の製作過程                 
2 圧巻は妹の結婚式――最初の映画評    、         
3 今ここにある山田洋次                    

第4章 大ヒット――リリー、そして吉永小百合も登場 
1 驚異的興行成績                       
2 「ゴッドファザー」との対決                         

第5章 下町こそ故郷
1 さくらの結婚                        
2 夜になりゃ、電気はつけるだろ                 
3 渥美清は『東京物語』の「原節子」である            
4 チャーリーと寅さん                     

第6章 愛の変貌   
1 失恋、失恋、そして…                 
2 愛しあいながらの別れ                    
3 笑いについての一考察                    
4 隠しもった暴力                        

第7章 おさきにどうぞ  
1 愛する人のために                     
2 おせっかいの普遍化                      
3 銀座に行ったことがない                    
4 あるべき家族、あるいは、山田はなぜ東大なのか              
5 実母よりおいちゃん、おばちゃん               
6 絶望するのは簡単だけど                   
7 日本中、みんな友だち                

第8章 『釣りバカ日誌』と寅さん  
1 ハマちゃんとスーさん                    
2 寅との相性は?                           
3 スカッとブラブラ!                      
4 無用の用                             
5 何もしないんです                       

第9章 無縁社会に抗して生きる寅  
1 『東京家族』の製作延期                    
2 便利になったらハッピーか                  
3 寅さんはいまも有効か                   
4 俺の部屋で休んでもらおう                   
5 離島に行く寅と満男                       
6 『男はつらいよ』と『幸福の黄色いハンカチ』          

あとがき              
資料 『男はつらいよ』と併映作品一覧
    

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